末期の腎不全の症状である尿毒症は、老廃物の排泄機能等の腎臓の機能が全て阻害されます。

慢性腎不全のいろいろな症状

 

慢性腎不全の病状の進行は、
腎機能の指標である糸球体濾過量(GFR)による重症度により異なった症状があらわれます。

 

病状(ステージ)が進むに従い、いろいろな症状が現れてきます。

 

 

慢性腎不全のステージによる症状

 

ステージ1、2

糸球体濾過量の低化は見られますが、補う機能が働いており、あまり症状を感じません

 

貧血

ステージ3

軽度の高窒素血症が出現します。尿を濃縮する機能も低下しているため、夜に多尿がみられます。
軽度の貧血や倦怠感、疲れやすいといった症状、息切れや高血圧、高リン血症も見られます。

 

ステージ4

倦怠感脱力感も強くなり、高血圧や、むくみも表れます。
貧血や、高窒素血症も重症となります。

 

ステージ5

著しい高血圧、むくみ、貧血、吐き気の様な消化器系の症状や、動悸、心不全の様な循環器の症状、けいれんなどの症状があらわれます。
この時点で透析を行わないと、死に至ることもあります。

 

 

 

尿毒症の症状

尿毒症は、末期の腎不全の症状で、
老廃物の排泄機能等の腎臓の機能がすべて阻害されます。

 

水、電解質の異常

ナトリウム、クロールの蓄積で体内の水分が増加し、高血圧むくみ心不全などをおこします。
カリウムの増加で不整脈、カルシウム、リンの異常は、骨の代謝の異常を起こします

 

 

血液の異常

尿毒症に伴う貧血を腎性貧血と言います。腎臓でつくられる造血ホルモンの不足と、赤血球の寿命の短縮、鉄分、葉酸の不足などや、出血も起こります。

 

 

骨代謝異常

リンの排泄障害、腎臓のビタミンDの活性障害から、腸でカルシウムの吸収が低下し、骨折、骨・関節の痛み骨格の変形、さらに異所性石灰化(血管や心臓の便などの石灰化)がおこり生命の危険を伴います。

 

 

免疫の異常

尿毒症では免疫不全となります。
感染症にかかりやすくなります。

 

 

代謝の異常

高インスリン血症をおこし、脂質の代謝異常や、中性脂肪がたかくなります。
アミノ酸代謝異常から尿毒性の物質の蓄積がおこります。
さらに、食欲不振などでカロリーの不足や栄養失調を起こしやすくなります

 

 

神経と内分泌の異常

尿毒性物質は、神経にも悪影響を及ぼし、意識障害、痙攣、眠気、精神症状まで様々な症状が起こります。内分泌の異常として性機能障害、成長障害、甲状腺ホルモンの異常なども指摘されています。

 

尿毒症になった患者さんは、それぞれ症状のあらわれ方が異なります。
そのため、症状に沿った薬物療法などが行われます。