慢性腎症の治療

慢性腎症とその治療法

 

慢性腎症は、腎臓の糸球体毛細血管の基底膜が一様に厚くなる特徴を持つ、慢性糸球体腎炎の一種で腎炎の約10%を占めます。
糸球体毛細血管の基底膜の肥厚は免疫複合体の沈着によります。
1日3~5グラム以上の尿蛋白の持続、浮腫、低アルブミン血症からなる、
「ネフローゼ症候群」を約70%の例で認めています。
30~60歳代の男性に多く、この年代のネフローゼ症候群をみればまずこの病気を疑います。
この病気も腎生検を行わないと診断が確定しません。
いろいろな病気に引き続いて起こる、「自発性」のことも多いので、膜性腎症を治療する一方で、全身性エリテマトーデスなどの膠原病、肝炎、寄生虫症、悪性腫瘍が隠れていないかを調べなければなりません。
沈着する免疫複合体の抗原が何かはまだ明らかになっていません。
この病気にきわめてよく似た腎臓の組織変化を起こす「ハイマン腎炎」は、ラットの腎臓をすり潰し、試験管に入れ、己の抗原に対する抗体反応、自己抗体反応が生じていることがわかっています。
この動物モデルをヒントとして、抗原の追究が行われています。
自然に治ってしまう例が10~40%程度ありますが、一方40~50%は透析療法に移行します。