透析を始めた頃に起こる合併症と、透析を長く続けていることで起こる合併症があります。

透析療法の合併症

 

腎臓病で、透析をしていると合併症がおこることがあります。
透析を始めたころに起こりやすいものと、長く続けていることで起こるものがあります。

 

 

透析を始めた頃に起こる合併症

透析不均衡症候群

透析不均衡症候群

透析は、血液の老廃物を取り除きますが、人工的に行うため、その変化が急激になり、血管と細胞の間に大きな水分や成分濃度の差ができます。

 

急激な変化に体は対応できず、血液の量が減ってしまうことで、様々な症状がおこります。

 

症状は、低血圧、頭痛、ふるえ、吐き気、嘔吐、意識障害、筋肉のけいれんなどです。

 

 

 

 

透析を長期つづけていることでおこる合併症

透析は、人工的に腎臓の働きを代行させる治療法ですが、透析ではすべての機能を補うことはできません。長期にわたる透析では、合併症を生じることがあります。

 

高リン血症

人工透析では、ミネラルの一つであるリンを腎臓ほどは取り除くことができません。

 

血液にリンがたまってしまうと、余ったリンは、
血液中でカルシウムと結合し、血管の壁などで石のようになり動脈硬化を起こします

 

また、血液中のリンの濃度が高くなると、副甲状腺ホルモンが分泌され、
骨からリン、カルシウムが溶けだし骨がもろくなります

 

 

副甲状腺ホルモンの増加

副甲状腺ホルモンの分泌が高リン血症の影響で増える二次性副甲状腺機能亢進症という合併症は、
骨がもろくなり、関節痛がおこります

 

また、動脈硬化、心臓機能の異常、性機能の異常、貧血、かゆみなどがおこります。

 

 

副甲状腺ホルモンの低下

副甲状腺ホルモンの基準値が低くなる場合もあります。
骨折すると回復が遅くなったり、動脈硬化、心臓病を起こすことがあります。

 

 

透析アミロイド症

β2-ミクログロブリンという尿素毒が体内に蓄積され、アミロイドという繊維になり、骨や関節につく病気です。手の付け根に痛みがあり、肩の痛み、ばね指(指がスムーズに曲がらない)等の症状があります。

 

 

腎性貧血

腎臓の働きが弱まっているために、エリスロポエチン(造血ホルモン)が足りなくなり、貧血症状がでます。症状は、疲れやすい、動悸、息切れ、倦怠感などがあります。

 

 

心肥大

心臓

高血圧、貧血、水分、塩分の摂りすぎで心臓が大きくなることがあります。
放置すると命の危険につながります。

 

 

かゆみ

腎不全になると、かゆみを訴える場合がよくあります。
リン、カルシウム、副甲状腺ホルモン、尿素毒など、多様な原因でかゆみを発します。

 

 

感染症

透析をしている場合、免疫力の低下を招きやすくなります。

 

その原因は、

  • 食事制限による栄養、カロリー不足
  • 尿毒素の蓄積
  • 糖尿病などの病気
  • 使用している薬の影響
  • 透析器の影響
  • 粘膜の乾燥

などです。